さて、今日は大晦日、2016年最後の日です。2016年のボカロ周辺も色んな事がありました。この増刊号では、週刊ボカフロで取り上げたボカロ関連ニュースの視点から、2016年のボカロを振り返ってみたいと思います。
今回は下記の2つの観点でニュースを取り上げます。
- 2016年アクセスの多かった記事トップ5
- 週刊ボカフロ運営者がピックアップした記事5つ
2016年、こんなニュースがあったなあとか、今年を振り返りながら楽しんで頂ければと思います。
2016年アクセスの多かった記事トップ5
アクセス数が多かった記事を、第5位から第1位まで順に紹介します。
アクセス数が多い事が、必ずしも重要なニュースという訳ではありませんが、注目を集めている事の目安になると思います。
vocafro.hatenablog.com渋谷慶一郎さんのボーカロイドオペラ「THE END」もそうですが、ヨーロッパ圏では初音ミクがいわゆる「ハイカルチャー」のコンテキストでも扱われているのが興味深いところです。
vocafro.hatenablog.com有名歌手がボカロ曲をカバーしたという事で話題になりました。人間が歌うことで広まるボカロ曲は、今でもニコニコ動画の「歌ってみた」などありますが、小林幸子さんが「千本桜」を紅白歌合戦で歌ったように、プロの歌手がボカロ曲を歌うことで、ボカロ曲が広まることも今後増えていくのかもしれません。
これは珍しいタイプのコラボでした。クラシックの曲をボカロでカバー/アレンジしたものが、アニメの中で流れたというものです。ボカロのキャラクターは全面に出さず、あくまで歌唱ソフトとして活用された事例です。
vocafro.hatenablog.comボカロを扱うゼミが東大で開講されたということで話題になりました。ネットに情報がほとんどないためか、Web検索経由でのアクセスが多かったのも、このニュースの特徴でした。週刊ボカフロは、Webにまとまった情報が無いニュースを取り上げて記録するのも、1つの使命だと思っています。
vocafro.hatenablog.comこれはニュースというより、週刊ボカフロ運営者が半分は自分のためにまとめたようなものですが、今年一番アクセス数がもっとも多かったのが、この記事でした。やはり、こういう実用的な記事の方がアクセス数が伸びるようですね。本来ここはニュースサイトなだけに、少々複雑な気持ちです(苦笑
とはいえ、こういうまとめは、時々やっていきたいなと思います。
週刊ボカフロ運営者がピックアップした2016年の記事5つ
ここでは、週刊ボカフロ運営者である私が、2016年で重要だと考える記事を5つ取り上げたいと思います。
超歌舞伎は、ボカロファンだけでなく歌舞伎ファンの間でも話題となった公演となりました。ボカロファンを始め超会議に来た多くの人達が初めて歌舞伎に触れる機会となっただけでなく、アナログな歌舞伎とデジタルな技術が融合した舞台という面でも、評価された公演でした。
VOCALOIDのキャラクターである初音ミクが歌舞伎に出演し、口上を述べたり、人間の歌舞伎役者と共演し、歌舞伎の台詞を言ったり、舞を舞ったりしました。未知の分野に挑戦するボカロの可能性を感じました。
多くのボカロPや絵師、動画師が参加し、参考書のターゲットである中学生以外のボカロファンにも話題となった参考書でした。
ボカロファンだけでもなく、学習参考書の業界にも衝撃を与えたようです。第二弾も企画されているようです。
3月に日本ツアーから始まったMIKU EXPOは、その後はアメリカ、カナダ、メキシコ、台湾、中国と巡り、もはや世界ツアーと言っても良いのではないかと思えるほどの多く都市を回りました。
このツアーが各地に残したものは、ボカロや初音ミクのファンだけでなく、今までボカロに興味のなかった人にも少なからずあるのではないか。MIKU EXPO北米ツアーの現地メディアの記事を読むと、そんな気がしてきます。
初音ミクはMIKU EXPOで世界各地を飛び回りましたが、IAも負けていません。ライブ上映会という形ですが、世界各地のアニメ系コンベンション等を中心に、ライブ上映会を実施しました。中米コスタリカや上海、香港ではライブも実施されました。
IAも世界各地に活動を広げつつあるようです。
今後のボカロの流れを見る上で、私は中国の動きが気になっております。ここで取り上げたのは中国VOCALOIDのライブコンサート開催のニュースですが、日本のVOCALOIDのライブコンサートは、初音ミクやIAのも今年開催されました。初音ミクは中国語版の発売も発表されています。
洛天依は、動画投稿サイトビリビリ動画を中心に、独自のコミュニティを形成しており、ビリビリ動画のイベントでステージに立って歌ったりしています。また洛天依はテレビ出演して人間の歌手と歌うなど、洛天依公式も活発に動いています。
中国のボカロは、日本のボカロとはまた違った発展を進めるのではないか、またそれは良い意味で日本のボカロにも影響を与えるのではないか。そんな予感がしています。
終わりに
以上、21016年のボカロを振り返ってみました。ここではニュースという切り口で振り返ってみましたが、ボカロ周辺の活動を見る上では、それは一側面にすぎません。楽曲や動画などの各種創作活動、グッズ、イベントなどなど、様々な切り口があります。
この記事を読んでいる皆さんも、2016年を皆さんなりの切り口で振り返ってみてはいかがでしょうか。そして、2017年から始まる新しいボカロの未来に思いを馳せてみるのも良いかもしれません。