週刊ボカフロ

ボカロ、音声合成ソフトとそのキャラクターに関するニュースをまとめるブログです。

週刊ボカフロ増刊号:2019年のボカロ関連ニュースを振り返る (2019年ボカロ10大ニュース)

2020年になりました。新年明けましておめでとうございます。

2019年は、287件のボカロ関連ニュースを取り上げました。この記事では、ボカロの世の中への広がりという週刊ボカフロの視点から、2019年のニュースを振り返りたいと思います。

本当は10大ニュースとして、10本のニュース記事で2019年を振り返りたかったのですが、10本では全然足りませんでした。ですので、いくつかのニュースを1つのトピックにまとめて、10のトピックで2019年を振り返りたいと思います。

  1. 15周年・10周年を迎えるボカロが相次ぐ
  2. 「初音ミクNT」が発表される。2020年8月リリース予定、VOCALOIDから新ボーカルエディタ「Piapro Studio」へ
  3. メジャーレーベルからAI歌声合成歌唱の楽曲がリリース:AIりんな、AI美空ひばり
  4. ボカロとVTuberが共演する場が増える:Vサマ!、DIVE XR FESTIVAL、ポカリスエット・アンバサダー
  5. VOCALOID5・ガイノイドTalk「鳴花ヒメ・ミコト」発売
  6. 初音ミクが大雪像に。プロジェクションマッピングによる音楽ショーも
  7. IAのミュージカル&ライブショー「ARIA」公演が、横浜と米国アトランタで行われる。ライブ制作費用などを募るクラウドファンディングも
  8. 結月ゆかりと桜乃そらが、ウィーン少年合唱団舞踏会にてコンサート
  9. 音街ウナの浜松での活動が続く:浜松市広報番組「トキメキ浜松」MC担当、天浜線ラッピング列車「うなぴっぴごー!」
  10. 初音ミク/雪ミク/桜ミクのコラボ企画続く。アニメ、地域イベント、スポーツなどの分野で

  15周年・10周年を迎えるVOCALOIDが相次ぐ

2019年は多くのVOCALOIDが節目の年を迎えました。それだけ、ボカロも年月を重ねて来たという事なのでしょう。

最初の日本語VOCALOIDであるMEIKOが15周年を迎えました。また、巡音ルカ、GUMI、AHS VOCALOID(氷山キヨテル歌愛ユキ、miki)も10周年を迎えました。これを記念した企画やイベント、グッズも行われました。

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  「初音ミクNT」が発表される。2020年8月リリース予定、VOCALOIDから新ボーカルエディタ「Piapro Studio」へ

VOCALOIDを代表する製品である初音ミクが、VOCALOIDではなくなるということで、多くの人に衝撃を与えたであろうニュースです。

現在よく使われている歌声合成技術には、VOCALOID、CeVIO、UTAU、歌うVOICEROIDなどがありますが、そこに新しい勢力が加わることになります。また、VOCALOIDではなくなった初音ミクを「ボカロ」と呼んで良いのか、ニコニコ動画の「VOCALOID」タグをどうするか、といった議論も一部ではあるようです。

歌声合成ソフトウェアの開発企業やユーザー、コンテンツのクリエイターやファンなど、様々な立場の人達へどのような影響があるのか無いのか、その後の動向が気になります。

初音ミクNTがリリースされる2020年は、「ボカロ」にとって一つの節目の年になりそうです。

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  メジャーレーベルからAI歌声合成歌唱の楽曲がリリース:AIりんな、AI美空ひばり

2019年は、AIを利用した歌声合成歌唱の実力が、歌声合成歌唱に馴染みの薄い一般の人々にも知られた一年でもありました。象徴的なのが、AIりんなやAI美空ひばりが歌う楽曲がメジャーレーベルからリリースされた事でしょう。

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特にAI美空ひばりについては、NHK紅白歌合戦にも出演したことが話題になりました。歌声合成技術の進化に加えて、故人の歌声を再現する試みに対する倫理的な可否についても話題になりました。

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CeVIOを開発した名古屋工業大学とテクノスピーチもAIを使った歌声合成技術を研究開発しており、それをボーカルに起用したCDもリリースされました。

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  ボカロとVTuberが共演する場が増える:Vサマ!、DIVE XR FESTIVAL、ポカリスエット・アンバサダー

2019年は、ネットやエンタメの分野でVTuberの活躍が広がりましたが、クリエイターやボカロ曲、技術など、ボカロとVTuberには繋がりがあり、その象徴的なニュースがボカロとVTuberの共演です。

VTuberの広がりにつれて、VTuberが登場するイベントや企画に、ボカロも登場する機会が今後も続くかもしれません。

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また、VTuberによく使われる技術や活動形式をボカロに適用した、新しいボカロの活躍のさせ方も今後増えていくかもしれません。

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  VOCALOID5・ガイノイドTalk「鳴花ヒメ・ミコト」発売

2019年に新しく発売されたVOCALOID製品が、ガイノイド社の鳴花ヒメ・ミコトです。AITalkベースのトークソフト「ガイノイドTalk」も同時に発売され、歌と喋りの両方に対応しています。

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鳴花ヒメ・ミコトは、アニメEDテーマを歌ったり、イベントやグッズ販売、公式Twitterアカウント開設、ファミリーマートの店内放送でMCを担当したりと、発売後も積極的に活動しています。ガイノイド社を代表するv flowerと合わせ、今後の活躍に注目です。

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  ミクが大雪像に。プロジェクションマッピングによる音楽ショーも

バンドリ!」戸山香澄との共演という形で初音ミクの大雪像が作られ、夜にはDECO*27さん作曲「夜行性ハイズ」を使ったプロジェクションマッピングも行われました。

さっぽろ雪まつりの時期には、イベント「SNOW MIKU」が開催され、雪ミクの中雪像や雪ミクグッズ販売、各種イベントで毎年雪まつりを盛り上げています。そんな中、ついに初音ミクの大雪像が作られた事は、感慨深いものです。

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  IAのミュージカル&ライブショー「ARIA」公演が、横浜と米国アトランタで行われる。ライブ制作費用などを募るクラウドファンディング

IAとONEを高精細の映像で投影し、バックダンサーとミュージシャンが共演するミュージカル&ライブショー「ARIA」公演が、2019年に3回行われました。初音ミクを始め他のボカロでは珍しい形式の公演で、今後も独自の発展をしていく可能性があり、注目です。

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ARIA公演に先立ち、ライブ制作費用などを募るクラウドファンディングが行われたのも、珍しい取り組みです。

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  結月ゆかりと桜乃そらが、ウィーン少年合唱団舞踏会にてコンサート

オーストリア・ウィーンで毎年行われている「ウィーン少年合唱団舞踏会」に招待され、結月ゆかりと桜乃そら、そして結月ゆかりの声を担当する石黒千尋さんが出演しました。

2019年の本舞踏会は、日本オーストリア友好150周年を記念して日本がテーマになっており、日本の文化が紹介される中でのコンサート開催とのこと。日本の文化の1つとしてボカロが紹介されたのは光栄な事です。

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  音街ウナの浜松での活動が続く:浜松市広報番組「トキメキ浜松」MC担当、天浜線ラッピング列車「うなぴっぴごー!」

2019年に3周年を迎えた音街ウナですが、浜松生まれのキャラクターとしての活動が続きました。特に天浜線のラッピング列車に関しては、運行期間は1年間と発表されており、関連グッズも制作・販売されるなど、長く続く企画になっています。

今後も、浜松のPRキャラクターとしての活躍が期待されます。

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  初音ミク/雪ミク/桜ミクのコラボ企画続く。アニメ、地域イベント、スポーツなどの分野で

2019年も、初音ミクは多くのコラボ企画がありました。これまでも多くのコラボ企画がありましたが、まだまだ様々な分野でコラボ企画を広げています。その全てをここでは挙げませんが、代表的な新しい取り組みを取り上げます。

アニメ関連では、発音ミク役として登場しているアニメ「シンカリオン」の劇場版にも登場し、映画デビューも果たしています。

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またデジモンポケモンのコラボで、初音ミクが歌う企画もありました。ポケモンの方では、小林幸子さんとのデュエットも実現しています。

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京都・北野天満宮で開催されるイベントとのコラボ企画で、イラストコンテストが行われるなど、ユニークな取り組みみありました。

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北海道の応援キャラクター・雪ミクとしての活動も多くありました。以前プロ野球チームとのコラボ企画がありましたが、サッカーやバスケットボールとのコラボ企画も発表されました。

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また新しい取り組みとして、桜ミクが弘前さくらまつりの応援キャラクターに就任し、弘前さくらまつり、さらに弘前ねぷたまつりとのコラボ企画がありました。本応援キャラクターの任期は2020年まで続き、2020年の弘前さくらまつりでもコラボ企画が予定されています。

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まとめ

以上、2019年のボカロ関連ニュースを振り返りました。

ここに挙げたトピック以外にも、wowakaさんの訃報や、京都南座での超歌舞伎、TikTokボカロ公式アカウント、音楽ゲームでのボカロのコラボ、VOICEROID2ついなちゃん発売、平行四界のSynthesizerV中国語歌声ライブラリー発売など、様々なニュースがありました。

2019年も、ボカロが様々な領域へ広がり発展していると感じましたが、皆さまはどう感じましたでしょうか?

運営者個人としては、初音ミクNT、AIを使った歌声合成、VTuberとの共演が印象に残っています。この3つは、2020年のボカロにも大きく影響するだろうと思っています。

さて、2020年はボカロにとってどんな一年になるでしょうか。2020年も、ボカロの広がりに繋がるような新しいニュースや、ボカロやボカロに関わる人達が活躍するような良いニュースが、多く届けられたらと思っています。

2020年も週刊ボカフロをよろしくお願いいたします。